いや~、ラヴズオンリーユーが本場アメリカ競馬の2021年度の優秀馬を決めるエクリプス賞で、最優秀芝牝馬を獲得しました🤩日本馬としてはエクリプス賞を受賞するのは史上初のことで、ほんとゲームの世界でしか見られないような快挙です!
明治時代に国策として軍用馬の育成を目的に発展してきたサラブレッドの馬産ですが、海外から血を取り入れながら積み上げて来たホースマンたちの努力の結晶としてこの快挙があります。
ブラッドスポーツとも言われる競馬ですので、一口馬主でも考察のポイントの1つになります。とはいえ血統表の見方や何に着目すればよいかわからない方もいらっしゃるのでは?
そこで今回は、血統表では何を見るべきなのか、その見方をまとめてみようと思います😇
血統表と祖母や祖父などご先祖様の呼び方
今回は冒頭に紹介したラヴズオンリーユーの血統表を元に説明します。

青くしたのが牡馬(オス)、ピンクが牝馬(メス)で、ラヴズオンリーユーの場合は父ディープインパクト、母ラヴズオンリーミーの仔ということになります。
血統表を読む際は特にピンクの母方で語ることが多いです。母であるラヴズオンリーミーの父はStorm Catとなっていますが「母父(ははちち)」と呼んだりします。
さらに表の一番下はすべてピンク=牝馬になっていますがこれを「母系(ぼけい)」や「ファミリーライン」「メア―ライン」などと呼び、一族を語る上では特に重要な血統になります。母の母である祖母のMonevassiaのことは「母母(はははは)」や「2代母」と呼んだりします。
母系・ファミリーラインの活躍馬をチェック!
母系・ファミリーラインに名を連ねる牝馬たちから生まれた馬たちが、本馬にとっての「一族」となります。例えば日本の一族では、白毛のアイドルホース「ソダシ」を生み出したシラユキヒメ一族が有名です。ソダシから見るとシラユキヒメが2代母にあたり、シラユキヒメの子供であるブチコがソダシの母です。ソダシも現役を引退したらさらにシラユキヒメ一族を発展させていくという重要な使命が待ち構えているわけです。
さて、ラヴズオンリーユーの話に戻りますが、ラヴズオンリーユーも世界的な名血の一族出身です。3代母のMiesqueがとにかく名牝で、詳細はnetkeibaの血統表の最下部をご覧いただければと思いますが、要約すると以下のようになっています。
- 3代母Miesque自身、GI10勝の競争成績😂ラヴズオンリーユー同様にエクリプス賞最優秀芝牝馬の称号を手にしています🎉
- 3代母Miesqueの子供に、GI3勝かつ世界的名種牡馬のキングマンボがいる
- 2代母Monevassiaは現役時代に未勝利ながらキングマンボの全妹という血統で繁殖入りし、GI2勝の牝馬Rumplestiltskinを輩出
- 1代母のラヴズオンリーミーは未出走ながら前述の活躍馬多数の一族であることから約90万ドルで日本に輸入される
- 1代母はディープインパクトとの間にGI戦線で活躍し、日本馬ながら海外GIを制したリアルスティールを輩出
いかがでしょうか?ものすごく豪華な血統で、おそらく当時ラヴズオンリーユーの募集を見た出資者の方々は世界的名馬になる可能性に胸躍らせたのではないでしょうか?そして今回、名実ともに世界的な名馬になったという、ほんと考えただけでも鳥肌が立つ、まさにブラッドスポーツを体現する名馬ですね😭
さてさて、よりチェックポイントを簡略化すると以下の通りです。
- 1代母~3代母の現役時代の競争成績
- 1代母~3代母の直仔の競争成績
- 兄弟馬の活躍
当然兄弟馬が活躍していればその馬自体が高額になったり、応募できても抽選を突破できず出資できなかったりということが考えられます。そのため2代母、3代母の子孫に活躍馬がいないかもしっかりチェックしてみましょう😇
父馬の距離・馬場・活躍時期・気性・馬格をチェック!
母系の重要性を説明してきましたが、やはり父馬の競争能力は仔馬にダイレクトに伝わることが多いのでとても重要です。
そもそも父馬=種牡馬は、牝馬のほとんどが繁殖にあがれるのに比べると、GIを勝利したほんの一握りの馬しか種牡馬になれないという狭き門を通り抜けた存在です。そのため基本的には能力の高い馬なので、父馬の得意な距離・馬場と気性を把握することがポイントです。
- 距離:現役時代にどの距離で勝てていたかチェック!
- 馬場:芝で活躍していたのか、ダートで活躍していたのかチェック!また良馬場と重馬場で成績がどうだったかもチェックしておきましょう
- 活躍時期:2歳時にデビューしていたほうが安心できます。また古馬になってからも一線級で活躍していたかも、息の長い競争生活という意味では重要ですね。
- 気性:これは気にする方としない方がいると思いますが、私は従順な仔が好きなので父がどんな気性だったのか調べるようにしています。(母もですが)
- 馬格:かなり重要視しています。せっかく出資した馬が2歳になっても400キロ前後だと心配になりますよね。足首の太さを表す管囲と合わせて、現役時馬体重480キロ以上、管囲20cm以上が安心できます。
もちろん現役時代の能力をそのまま伝えるわけではなく、母方の良い部分を引き出すタイプもいれば、自分の能力を強く伝えるタイプもいます。現役時代に長い距離で勝てていたけど、気性の危ういところが子供伝わり、結果短い距離が適距離となることもあります。
父馬の個体の能力は目安と考え、前項の母系の評価と合わせて考えるのがよろしいかと思います😇
てかこれ、あまり血統が関係ない話しですね笑。
血統表に同じ名前が出てくる「クロス」(インブリード)
母親の能力にもそんなに違いがあるように見えないのに、同じ父馬から生まれる子供が活躍するのとしないのとで別れるのはなぜか?その一つの要因がクロスだと思います😎
今一度ラヴズオンリーユーの血統表をご覧いただきたいのですが、オレンジにしたところに「Northern Dancer」という文字があります。
先ほども紹介した通り種牡馬は一握りの馬がなるため、名種牡馬になると自身の子供の多くが種牡馬となり勢力を広めていきます。その結果10数年後に枝分かれした自分の子孫同士で配合されることになります。この血統表の中に同じ名前が出てくる交配のことを「クロス」(または「インブリード」)と呼びます。
クロスには、その名種牡馬・名牝の特徴を増幅させる効果があるといわれています。例えば、Northern Dancerは丈夫さを増幅させると言われており、サンデーサイレンスを起点とする日本の主流血統に欠かせないクロスとして最近重宝されています。
ではクロスが多ければいいのかというとそうではなく、クロス=近親交配のため虚弱体質の可能性をはらんでいます。
昔から「奇跡の血量」という考え方があり、クロスにより含まれる同血は18.75%以内が良いとされます。(あくまでも18.75%で活躍した馬が多かったという統計によるもののようです。)
何%なのかというのは単純な足し算で、ラヴズオンリーユーの血統表の上部にパーセンテージを記載していますが、ラヴズオンリーユーの場合はNorthern Dancerが4代前に1頭、5代前に2頭います。これを「Northern Dancerの4×5×5」と表現するのですが、各血量を合計すると6.25%+3.125%+3.125%=Northern Dancerが12.5%ということになります。
かなり個人的な感覚ですが、主だったクロスは以下のようにとらえています(賛否両論だと思います!!)。
- ミスタープロスペクター:スピードが強調される。母・父ともに欧州寄りの血統=スタミナ色が強いときに、このクロスがあるとちょっと安心。
- サンデーサイレンス(ヘイロー):スピードが強調される。ミスタープロスペクター同様の考え方。
- ヌレイエフ:力強さが強調される。軽いアメリカのスピード血統ばかりの時にアクセントに。
- ロベルト:力強さが強調される。あとはダート馬狙いの時にあると安心感ある。
- サドラーズウェルズ:欧州的なスタミナが強調される。父がディープインパクト系でアメリカ色が強いときにプラスに考えています。ただあまり活躍馬いないので若干マイナスに見てます。
この観点で見たときに2020年産駒で評価額以上の活躍があるかもなと思ったのは、ノルマンディーで募集されていたチャンドラプラバー2020です。父は欧州で活躍したサドラーズウェルズ系のタリスマニックで、母方にもサドラーズウェルズを持っているため、「重いかもな~」という気もしたのですが、ミスタープロスペクターとヘイローの軽いクロスも持っておりどちらに転ぶか注目てします😇
この辺の知識をお持ちの方、ぜひアドバイスください😅
なお、クロスについては科学的に論拠があるわけではありません。上述の私の感覚のようにクロスされた馬にその効能がついているような短絡的な論調もあれば、さらにその奥にいる名馬たちの血の合計量で考える論調もあります。
マニアックな話になりますが、例えばラヴズオンリーユーのように、ディープインパクトとの交配でNorthern Dancerの3本以上のクロスを持つ馬が活躍しており、これはNorthern Dancerの2代母で名牝の「Almahmoud」の影響とも言われています。「Almahmoud」の娘の「Natalma」から「Northern Dancer」が輩出され、「Natalma」の姉である「Cosmah」から「Halo」という種牡馬が輩出されています。この「Halo」から「サンデーサイレンス」が生まれ、「サンデーサイレンス」から「ディープインパクト」が生まれました。そのため「Northern Dancer」の多重クロスで「Almahmoud」の血量が増強され、そこにディープインパクト側のHalo経由の「Almahmoud」の血が呼応するような形で、能力に影響しているという考え方もあるようです。この観点でも前述のチャンドラプラバーは楽しみに感じてます。
ということで、クロスがどのように作用するかはっきりということができない!諸説ある!という風に思っていただければと。(←逃げ😎笑)
相性=ニックスを把握しよう
最後にニックスを紹介しておきます。ニックスとは、特定の父馬が、特定の種牡馬の血を引く母馬と交配した際に、能力のある馬が生まれやすい効果のことを言います。
これまで日本で言われてきた例でいえば、父馬ステイゴールドにメジロマックイーン産駒の母馬がニックス関係と言われてました。この血統構成なのが、三冠馬オルフェーブルとみんな大好きゴールドシップです😂
他にはディープインパクトとアンブライドルズソング産駒の牝馬の交配も、多くの勝ち馬を出してニックス関係と言われています。
自分が狙っている出資馬と同様の配合で活躍馬が出ていないかも、選定の一つのポイントになりますね!
いかがだったでしょうか?基礎編にしたかったのですがなんやかんやで、踏み込んだ内容になっちゃいました😅
血統に関する理解につながれば幸いです。こういった知識も持っていると競馬で起きる事象をいろんな角度でとらえることができて、競馬の楽しみ方に深みを与えてくれます。ぜひ皆さんも研究してみてください。
ちなみに私は、まずは馬体チェックでふるいにかけ、そのうえで血統を参考までに見るというスタンスです。あしからず😇
馬体チェック方法については以下の記事もご参照ください。


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