馬の選び方 ~歩様のポイント(横から見たとき編)~

馬の選び方

前回に引き続き、私が出資馬選びで最初に振るいにかけている評価ポイントである「歩様」の第2弾ということで、今回は「横から見たとき編」です。今回もぜひスロー再生で見比べしてみてください。
毎度のお断りですが、馬体をしっかり見始めたのは2020年度産駒への出資を検討してからで、あくまでもこういう動きをする馬を選んだというだけで、その馬がどれだけ走るかの答え合わせはこれからになります。ご参考程度にご覧いただけたら幸いです😇

後ろ脚の蹴りの可動域

まず私が見ているのは後ろ脚を蹴る際にどれだけ脚が伸びているかという点です。今回、出資検討をする中で最もよいなと思ったのが以下の歩様です。

後ろ脚を蹴る際にものすごく脚が伸びていて雄大な走りをしそうだなと想像しちゃいます。ただ、味方によっては「緩慢」というネガティブな評価もあると思いますし、走る際に小回りが利かなかったりエンジンのかかりが遅いいわゆる「飛びが大きい」馬になる可能性もあります。
現に前回の記事で参考に挙げたアーモンドアイは、後肢の蹴りは大きくなく、よく言われる「バネが強い」ということなんだと思います。私は歩様を見ただけでバネを見極めることができなかったため、今回はこの蹴りの深さ、可動域の大きさを重視しました。

ちなみに蹴りが小さい馬と見比べるとこんな感じです。

緩慢かどうかを判断するために、動画を標準再生した際に歩様のスピード感を感じるかも併せて加味しました。

踏み込みの深さ

踏み込みの深さの話をする前に馬体の構造の話をひとつしておきます。後ろ脚についてなのですが、太もも(トモ)より下の脚が飛節の位置で曲がっているものを「曲飛」、まっすぐな場合は「直飛」と言います。

馬の資料室(日高育成牧場): 下肢部のコンフォメーション

曲飛は小脚を使って瞬時に加速することが得意なもののその持続力には限りがあり、直飛はすぐにスピードアップしないものの長い直線で加速度的にスピードを出す、と言われることが多いです。

さて本題の踏み込みの深さを見る際は、「前脚が着いていた場所を後ろ脚がどれほど追い越すか」で判断しています。以下は立ち姿の写真では直飛に見えましたが、なかなか踏み込みが深いなと感じました。

次にこちらをご覧いただきたいのですが、踏み込みの深さだけで言ったら相当なものがあります。

ただ、この馬は立ち姿の写真が曲飛でした。そのため、曲飛か直飛か見極めて評価する必要があります。

また、馬体をイメージしていただければわかると思いますが、脚の長さと胴の長さもこの評価には影響します。例えば胴が長く脚が短い直飛の馬であれば、前脚が着いていた位置に届かない場合もあります。そのためなかなか見極めは難しいのですが、これも何回も見ているとその辺の馬体のバランスも踏まえて「これくらいの踏み込みしてほしいな~」というイメージが自分の中にできてきますので、そのイメージと実際の歩様のギャップで判断してもらえればと思います。

繋ぎの柔らかさ

蹄からその上の関節(球節)までの足先の部位を繋ぎと呼びます。これが接地時にグイっと沈むと芝に適しているといわれ、逆に沈みが弱いとダートのほうが向くといわれます。また繋ぎにクッション性があるとケガの抑止にもなるようです。以下は繋ぎに柔らかさがある歩様です。

柔らかすぎるのもグニャりそうで怖いですが大丈夫なんですかね?🤔

繋ぎのクッションが若干固い動きはこちらです。

たしかドゥラメンテは立ち姿の写真では若干繋ぎがたち気味なものの、歩様の時はある程度クッションが利いていたという話を聞いたことがあります。ぜひ、写真だけではなく実際の歩様で繋ぎの動きを観察してみてください。

トモの筋肉の柔らかさ

この辺からだいぶ自信がなくなっていきます😅
よく調教師さんのコメントで筋肉が柔らかいということを聞くことがあります。これを歩様の中で判断できないかなと思案しています。その中で一つあったのはトモ(太もも)の筋肉です。前述した後肢の伸びに関する写真がそのまま使えるので再度掲載します。

この2頭を見比べたときに左のほうが太ももの陰影の深さが強く、下腿部に向けて筋がしっかり入るんですよね。これを筋肉の柔らかさと私は判断しています。小柄の馬のほうがそうなりやすいかというとそうでもなく、以下の馬は1歳ながら520キロくらいあった馬で筋肉もボリューミーですが、筋が陰影として表れています。

後肢の蹴りの深さ、馬体ヘの脂肪の着き具合、体の大小など複合的な要因がありますが、トモの動きはぜひ注視してみてください。

前肢の伸び

最後が最も微細な違いになるのですが、前肢がしっかりと伸びてから地面に蹄が接するかどうかです。
私の勝手なイメージですが、伸び切っていない状態で接地することは、後肢から伝わってくるパワーを分散させてしまうような感覚を持っています。

見てきた2020年産駒で最も前脚が伸びた状態で接地するように見えたのはこの馬です。

接地する際の肩の付け根あたりを見ると伸び切っているか、ちょっと緩んでいるかが比較的わかります。若干伸び切っていない馬と比較してもとても微細な違いですし、実際に走ったときはちゃんと伸びるかもしれないし、自分としても半信半疑な評価ポイントです😅

前脚のさばきがなめらかに見える馬

芝馬を狙うなら前脚のさばきがなめらかな馬も評価として見ておきたいところです。前脚の可動域が広めな馬と狭めな馬で若干印象が変わるのでそれぞれ2つずつご紹介しておきます。

可動域が広めでなめらかな馬

ソウルスターリング
ルーラーシップ

可動域が狭めでなめらかな馬

ドゥラメンテ
グランアレグリア

一部眉唾情報もありましたがいかがだったでしょうか。あくまでも私が出資馬を決めるにあたって評価している指標で、これが走る馬の条件と結論付けたものではないことを繰り返しお伝えいたします(←リスクヘッジ🤣)。
あと一つ、横から見た際の評価ポイントで肩の動きと腰の動きも見ています。こちらは本当に自分でも見分けがあまりつかないものなので伝わらない可能性がありますが、また別の記事で書てみようと思います。

みなさんが横向きの歩様動画で重視していることをコメント欄やツイッター (@MakeFarmTokyo)で 教えていただけたら嬉しいです😇

コメント

  1. […] 名馬の育成時代のインタビューで「背中が柔らかい」って聞いたことありませんか?それを見極めれたら最高ですよね~。乗り味として語られているばかりで、その明確な見分け方が語られているものを見つけることはできませんでした。そこで!横から見た歩様動画からわかる、腰・背中・肩の動きからそれを見出そうという試みです😀ちなみに歩様の見方についてまとめた別の記事「前後から見たとき編」「横から見たとき編」もあるのでよろしくお願いします。 […]

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